2021/08/28 09:33

★スモールM&Aの成功率について

 皆様、おはようございます。税理士の喜田です(^^)

最近融資のご支援をさせて頂いたことがあるお客様から、今後M&Aで事業承継を譲受したいから

何を準備すれば良いでしょうか?というご相談を受けました。

この社長と初めてお話させてもらった時から「自利利他」の精神を持っている「私が貢献したい社長だな」と感じたんです。

自社の働き方、収益の分配の仕組みづくりを活かして、「多くの方を幸せにしていきたい」という信念を感じました。

自社の財務状況と社長の希望を考えながらお話を聞いているとスモールM&Aがあっていると思いました。

 

①スモールM&Aとは

売上高が5億円以下の企業の売買案件のことです。

2025年には中小企業の社長の64%が70歳を超え、黒字でも後継ぎがいなくて廃業し、雇用が失われ、22兆円のGDPが消滅してしまうことが予測されています。

22兆円というとまさにニュージーランド1国分のGDPに相当します。おそろしい・・・(><)

 

②成功率は?

  買い手にとって 「効果があった」「成果があがった」 と評価できるスモールM&A の成功確率はおおよそ3割くらいではないかというのが専門家の見解です。

企業が小さければ小さいほど、 事業や業績の変容リスクが大きいく、M&A でオーナーが代わることによって従業員、 取引先が大幅に減少し、事業継続に支障をきたすケースも珍しくありません。

このような後発的に起きた事業譲受の問題を「瑕疵」 として、買い手側が売り手側に対して損害賠償を求めるなどの係争も少なからず存在します。

そもそも企業の買収には必ず何らかのリスクが存在します。それをデューデリジェンスという方法できちんと事前調査して、その結果をふまえて 買収を決めるので、売り手側にどこまで責任があるかも

なかなか難しく損害賠償も請求等できないケースもあります。

 このデューデリジェンスが非常に重要で、その作業を怠った、軽視していたことが 成功率30%の原因になっていると考えます。

スモール M&A だから多額なデューデリジェンス費用はかけられないというのが一般的な認識です。

しかしデューデリジェンスをしっかり行い、リスクがどこに存在するかを把握できていれば、その対策を契約に織り込むなどして、 成功確率を上げることはできると思います。